ウツボよおどれ

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金色のコルダ武闘外伝



 はじめに断っておくと自分は男性である。
Twitterでしばしば「アタシ」という一人称を使ったりするが
それでも男性である。
ですが、乙女ゲーに関する感触はそれほど悪くはないです。



 それは自分の母が乙女ゲーマーだったことがかかわっているからと思います。
昔は読む漫画がなくなったらこっそり母の部屋に侵入し、アンジェなどのアンソロや4コマを読みふけってました。いやあ美川べるの先生は天才ですね。
まあ息子がこんなのだったら世の母はやってられないと思うのですが、若気の至りということでここはどうかひとつ……。

 おかげ(?)で初期作の守護聖や教官の名前は全部言えます。八葉もある程度は。
まあ根はオトコなのでジュリアス様とかにはまるで興味がなく、どちらかというとマルセル様やティムカにメル、詩紋くんなど、ショタ系や中性的なキャラに惹かれてました。しゃーない。
しかしまあ、いざ最近になってトロワをやったら初めて聞いたマルセル様のボイスが思ったより雄っぽかったので……乙女ゲーだし是非もないですね。

 そんでもって自分がコルダを知ったのはごく最近でした。
正確なきっかけはよく覚えてないのですが、アキバでワンコインで買ったと思います。PSP版。
たしかリトルバスターズなるPCゲーが自分のPCにはまるでインストールメガレンジャーできず、代用品とかそんなノリだったと思います。




金色のコルダってなんぞや

 ストーリーはわりと単純。主人公は妖精リリに見つかってしまったことで、伝統ある音楽コンクールに参加させられてしまうというもの。
これだけ聞くと音ゲーですが、内容はバリバリのシミュレーションゲーム
ゲーム内容がゲーム内容なのでBGMなどにはこだわっているようですが、自分はリコーダーもまともに吹けないのでよくわかりません。アワワ……。

 攻略対象は以下の通り。
クールな求道者のバイオリン奏者・月森蓮。
頼れる先輩のピアニスト・土浦梁太郎(個人的蔑称愛称:きんぴら)。
天才肌の後輩チェロ弾き・志水桂一。
気ままな性格のバスケ好き、トランペットの吹きすぎでくちびるがヤバいらしい・火原和樹。
温和な性格のロングヘアイケメン、フルート吹いてる・柚木梓馬。
ほか、いつもけだるそうにしている先生、穏やかな物腰のOB、気弱な後輩女子、新聞部女子など様々なキャラクターが登場します。



 まあこれまでの説明を見ると、適当に選択肢を選べば適当にイチャイチャできて音楽要素もピーヒャラピーヒャラパッパラパーみたいなものだと思われそうですが。
実際は違います。違うのです。

というか、甘いわーーーーーーーー!!!!!!!!



 解説しますが、かーなーり長いのでどうぞお気軽にすっとばしてください。

 まずコンクールで使う楽譜は店で買うとかネットでダウソするとかそういう生易しい話ではありません。
最初に1枚だけもらえる楽譜を使い、学校の中や公園で練習します。
すると演奏を聞きつけたファータ(妖精)がマップの中に10秒だけ登場し、全力ダッシュしてファータから楽譜をもらいます。
コンクールは作中で4回開催され、後のコンクールになるほど手に入る楽譜の種類が増加。
最終的に曲の数は18種類にもなり、さらに1曲を完成させるにも複数の楽譜が必要なので、道端で演奏してはそこらじゅうをかけめぐることになります。

 さらに楽譜の練習の仕方にも種類があります。
まずふつうの楽譜練習。これを「1曲分すべての楽譜で上達度を30以上にする」と、マップの中に”解釈のベル”を持ったラーメ(妖精)が出現するようになります。
ラーメはファータと異なり、ふつうに練習しただけではマップに出てきたりしない不可視の存在。
ですが、ラーメに近づくと曲が変わるので、UMDの読み込み音などでその存在を察知しながら地道に探すこととなります。
まあそこまで絶望的なものでもなく、通行人から情報ポイントを稼ぐことでどのラーメやファータがどこにいるかはわかるのですが。

 で、ラーメからもらったベルを使うと、その曲に関するエピソードを基にした寸劇が始まります。
その寸劇で選んだ選択肢により、曲に宿るキーワードが変わります。
どのキーワードを入手したかでコンクールの評価は変わりますが、あんまり気にしなくても大丈夫です。

 そしてベルを使ったら解釈練習が可能になります。
意味がよくわからんと思いますが、「Aの曲をイの解釈で演奏」「Aの曲をロの解釈で演奏」とかそんな感じだと思ってください。
解釈練習は楽譜練習と異なり1回の練習に50分もかかりますが、聞いた観客からBP(お金)がもらえます。おひねりかよ。

 さらにさらに、特定の曲を演奏するにはある曲を極めたり本を読んでスキルを習得したりする必要があります。
また、バイオリンの技術LVも必要だったり、楽譜の3属性”清麗””彩華””愁情”もそれぞれ育成する必要があります。



 もちろん恋愛もそう軽々とはいきません。
親密度は合奏をしたりすれば上がるのですが、同時にライバル度という値もあります。
コンクールで悲惨な結果を出すと親密度が急転直下したり、順位によってはライバル度が上下したりもするようです。
これらやイベントの回収率によってエンディングも変わるようですがよくわかりません。
さらにイベントによって特定の解釈をさらに高めるスーパー解釈が得られたりとかもします。
また親密度を上げるためには稼いだBPを使ってファータの店で買い物をし、コンクールに特定の衣装の組み合わせで参加したり、プレゼントを上げたり…………



 えー、ここまで読んでくれた親切な方にはわかると思うのですが、このゲームめちゃくちゃ複雑で地道です。
ゲーム性が数字に偏っているということは攻略情報を参考にすればいいのですが、それがあってもファータ・ラーメ回収や練習の度合いについては血反吐が出ます。
もちろん慣れれば楽なゲームなのですが、2回もベストエンドを見た自分であってもこのゲームのシステムはまるで理解できた気がしません。

 たしか自分がこれまでクリアした恋愛ゲームはせいぜい2つ。
サクラ大戦はどちらかというと戦闘主体だし、ルートに入るのもそんなに難しくはないです。
Days of Memorysは元が携帯ゲーなので1キャラを30分でクリアできます。
そんなぬるま湯にとっぷり漬かっていたため、僕は死にました。




・1回目のプレイ なにかが違うぞコルダ

 率直に言うと、これまで上に長々書いた複雑なシステム群をまったく理解してしませんでした。
このため、楽譜上達度はあっても解釈上達度は皆無な状態で第1回のコンクールに参加(もしかしたら解釈を覚えてすらなかったかもしれない)。
参加者9人中最下位、1000点満点のうち130点程度を獲得し、ずったぼろに負けました。


 ナゼ、ナゼコウナッタンダ。

 ソレハボクガヨワイカラダ。

 ナラ、カテバイイ――。





 というわけでコンクールで優勝しようと考えました。
楽譜を集めベルを集め、来る日も来る日も練習室で孤独な練習を続けていく日々。
第2回、第3回、最終と次々と勝ち進んでいきました…………。

 それで思いました。恋愛してねえ!
楽譜と解釈をがっつり練習すれば1位をとるのはそう難しくありません。
加えて、コンクールに優勝したって名誉もクソもありません。というかこれの何がゲームとして面白いんだ。



 第3コンクールあたりからはほぼ誰とも会話しなかったので、もちろん恋愛イベントも発生しません。

 しいて言うならば、リリ。
コンクール全体を仕切るファータのこの子は、ツンデレというかマセガキというかなかわいらしい性格が特徴です。
さらにわざわざ話したり親密度を上げないと恋愛イベントが発生しない男どもと異なり、コンクールが進むにつれて自動的に会話が発生するステキ仕様。
そのかわり親密度の概念もなく恋愛などできない(そもそも種族が違う)のですが、攻略したかった……。



・2回目のプレイ VS志水圭一

 恋愛もクソもないプレイを終えたのち、今度は攻略サイトを見ながらプレイすることになりました。
なるべく攻略サイトとかは見ないでプレイしたい派なのですが、クリアできないものはしょうがないということで。

 とりあえず最初のターゲットは後輩の志水圭一くん。
チェロ奏者で、物静かな性格が特徴的。音楽に熱中するあまりやや天然なところも。
前述したようにマルセル様やらなんやらと年下ショタ系のキャラが好きな自分ですが、高校一年生である彼がその範疇に入るかどうかは疑問。
ですがまあ、赤い衝撃がまったくなかったわけではないのでレッツ攻略。



 ……まあ、彼を攻略したのは1,2年前なのでぶっちゃけるとあまり覚えていないのですが。
具体的に言うと、詳細な攻略の仕方や志水ルートがどんな話だったかとか、そういう点。
ただ攻略サイトを参考にしながらプレイするとあっさりと手の中に堕ちてくれることはわかりました。イェーイ。





・3回目のプレイ VS柚木梓馬

 次のターゲットはリュミエール様的ポジションであろう柚木先輩。

 なぜ柚木かというと、
月森→好みではない。
土浦→きんぴらだから。
火原→忘れた。
ということで。これもまた随分前のことなのであやふやな部分のほうが多いですが、こんな感じだったと思います。



 まあ攻略サイトを参考にしながら柚木先輩を攻略していきます。
可も不可もないおだやかな男子。特に裏切られることはなく順調に攻略していきます。

 ……が、いきなり柚木の口調が変わった。

C_yeYwIUIAAA_MW

 コレから


C_ydglZVYAARRHC

 コレ。


 そうです。柚木の裏の顔はこういうもの。
普段は甘い顔をして女子たちをもてあそぶ一方、気に入らない相手には憂さ晴らしをするサイテーなヤツ。男の風上にもおけんわー!
もう柚木先輩とは呼びたくない。柚木の二文字で充分じゃボケー。
なーにが水の守護聖リュミエール様に似てるだー。お前なんか汚水の守護聖じゃー(それ いいすぎ)。


 ですが、裏切られたショックは大きい。
よく覚えてはいないのですが、攻略サイト通りの攻略がうまくいかなかったりしたのか柚木を落とすには至らず、このまま続けても無駄ということになってしまったらしーです。おそらく。
こうして柚木にしてやられてしまったのですが、ここからどうなることやら……。



・4~回目のプレイ VS柚木梓馬

 どうにか柚木を攻略して一泡吹かせてやろうと(攻略サイトを見ながら)思う日々。
コンクールでボロ負けしてせっかく上げた親密度が減少して無念だったりと、プレイは思うようにいきません。

 ですが苦節曲折の果て(あっさり)、なんとか柚木を攻略することに成功しました!!!!!

 一見完璧超人に見える柚木にも柚木なりの悩みがある。
彼だって好きで黒い顔をしているわけではないのだ。
そんな彼に健気に近づく鬱某灯子(主人公)が心を揺らし――。



 で、柚木を攻略することに説明しました。
彼の攻略を始めてからいざ落とすまで1年くらい期間が空いたと思います。
まあもちろん毎日プレイしていたわけではないのですが、本当に長かった……。

 しかし、クリアしてから気づきました。
お前の苗字、ゆずきじゃなくてゆのきって読むのかよ!!!!!!




・総括

 コーエー作のネオロマンスゲームということか、生半可ではない攻略難易度が特徴的。
もちろん恋愛要素にもぬかりはなく、キャラ性はぬかりなく思えました。
ですが、いかんせん作業ゲー感は否めず、プレイ時間全体の3割を練習、4割を楽譜やベルの回収に費やしていたと思います。

 まあシリーズ初代作を現在プレイしたんですし、こう思うのも是非はなし……。
というわけで、フォロワーに薦められた3をプレイしましょうか。(オチがついた)