タイトル通り、バッジ4個時点でのLet'Goピカチュウの感想記事です。
(このブログにおいては、武闘外伝=感想とする。貫き通したい)
バッジ4個なのに感想記事なの?といえばそうですが、この調子だとクリアまでかなり時間がかかるのではないかと思ったのと、まだTLに買ってない人が多いので参考になればという気持ちで。
あとは、良い点悪い点が大体見えてきたのが大きいです。
さてこのゲーム、以前の記事の時点では「難易度ぬるいねーでもぬるすぎないねー」と言いました。
スマンありゃウソだった……と言わざるを得ないくらいに、ポケモンシリーズでも中々なバランスをしています。
そりゃ、序盤はかなりぬるいです。
トキワシティ西のライバルもレベルがかなり低くなっていますし、トキワの森にいるのもかなりのザコトレーナーたち。
タケシ前にナゾノクサやマダツボミも手に入るので楽ちんではあります。
が、大体クチバシティかイワヤマトンネルあたりから「ははーんこのゲームぬるくねーな?」と思えるようになります。
これはベトベトンも大型ポケモンなのにドット絵が小さいねって旨で撮ったボックスの画像です。
レベルが高い順に並んでいるのですが、自前で育て上げたポケモンのレベルを除いて見てみると、
・ポケモンタワー・サイクリングロード(レベル30代)
・双子島(レベル40台)
とめちゃくちゃレベルが高くなってきています。
本作に野生ポケモン戦はありません(一部例外あり)。
なのでこんなに強くなっているポケモンたちと戦う必要はありませんが、トレーナーのレベルもこれくらいまでに引き上げられてます。
ポケモンタワーならまだ優しいくらいくらいですが、タマムシジムやロケット団アジトは原作よりも断然難易度が高くなっています。サイクリングロード(本作ではポケモンロード)は修羅の道です。
いや、レベルが高いからクソゲー!ってわけでは断じてないです。
まず一番大きいのは、野生ポケモンを即戦力として勧誘できるようになったところ。
赤緑やFRLGなどだと草むらにいる野生ポケモンの最高レベルはせいぜいLv29くらい。チャンピオンロードの中でレベル40台が見えてくるくらいでしょう。
当然、自前で育てたポケモンの方が強いですし、新しいポケモンを捕まえても育成の手間がかかるので、ゲームが後半になるほど新たなポケモンを育てるのは難しいです。
ですが、行く先行く先で強いポケモンが手に入るようになっている本作では、目にしたポケモンを片っ端から捕まえて戦力として起用できます。
本作では生息区域も変わってきており、使えるポケモンの数も多くなってきています。
原作では捕まえておしまいだったような微妙な強さのポケモンもパーティーに加えてバラエティ豊かな冒険を送れる。
ポケモンシリーズはリメイクをしても原作との遊び心地はそこまで変わらなかった感はありますが、本作はこの辺りがゲームバランスの面で決定的に違うように思えます。好きです。
まあ、レベルが上がるのは諸手を挙げるようなことばかりではなくて……
レベルが上がれば敵が強くなる。さらに敵のAIもモルフォンを前に高速移動しまくるようなポンコツではなく、補助技の無駄撃ちなどは避けてきて的確に弱点を突いてくる傾向にあります。
レベルが高いということはステータス自体も上がってきているので、容易な受け出しが難しい。相性等倍の技でも交換際に一発→次の一発でダウンはよくある話。
結果、その辺の釣りオヤジが出してくる、ひたすら暴れると噛みつくを放ち続けるギャラドスも笑えないくらい強いです。ピカチュウ以外の5匹が倒れまくった。
習得技も変化しているので、わかりやすい例ですが「エレブーをゴローンで受けようとしたらけたぐりされた」「ドードーをアローラサンドで受けようとしたら跳び蹴りされた」みたいなこともありえます。モブトレーナーの相手すら気が抜けません。
なので、6匹のタイプバランスやステータスをしっかり考慮して手持ちを編成するという、RPGとしてもゲーム性が深まったように思えました。
さらに、レベルが上がりやすいとはいっても、それは野生ポケモンを捕獲して入る経験値が6匹全員に入るからであって、別段経験値の効率は良くありません。
(学習装置はまだ見ていない。クリア後はラッキーを狙いまくることで経験値稼ぎ放題らしいですが、本編の話)
レベルが低いポケモンも経験値入手量が増えるというわけでもないため、ボックスに眠っている低レベルポケモンを引っ張り出して育成しようとするとまあまあ疲れます。
特に自分は、6匹全員のレベルバランスが均等だと落ち着かないので、常に2匹はポケモンを育てながら進んでいるんですが、まあこのプレイスタイルだと…
最後に、本編中の金策に乏しい……。
ボール関係はすべて原作の半分の値段になっていますが、弱らせて眠らせてで捕獲率を上げられた原作に対して、ボールを投げることしかできない上に捕獲がレベル上げになる本作ではボールの消費量が段違い。
トレーナーに勝つと賞金のほかにボールがもらえたり、ボールがないとただで恵んでくれるおじさんも用意されていますが、雀の涙。
敵が強いので回復アイテム用のお金が必要、相棒ポケモンのアクセや技マシンもかなり高い……と割と金欠に陥りがちです。
検索したら、「毎日地下通路のどこかに金の玉や大きな真珠が配置される(反転)」というのを攻略まとめ的なゲフンゲフンで知りましたが、わからねえよ!!!!!
経験値稼ぎやお金稼ぎの面からバトルレストラン的な施設を用意してくれてもよかったのでは……。
ここまでつらつら書きましたが、難易度が悪辣に高くなっているわけではないのです。
難易度は高くなっているけど救済措置や抜け道が豊富なのは楽しい。
オーキド博士にポケモンを送って手に入る飴を与えればステータスは補えるので、進化前のポケモンでもある程度はやっていけます。
(それはそうと、飴にして送るポケモンへのロック機能と、進化前ポケモンを使い続けるための変わらずの石がないのは嫌)
こんなにかわいいきゅうりちゃんが、
なんとさらにかわいく!!!!!!!!!!
相棒ポケモンことピカチュウやイーブイは相棒技が習得できる上にステータスも底上げされてかなり強くなっているらしいほか、
相棒ポケモンには強め、その他のポケモンにも少し、いわゆるポケパルレ効果がかかっているようでピンチからのドラマチックな逆転も狙えます。
………………???????それにしてもステータス高すぎでは???????????????
そして禁断の技・サポートトレーナー。
使い方は簡単。switchのコントローラーを外し、2P側を振ると現れます。
これを出した状態でバトルに臨めば、常時2対1。SMで味わった苦痛の2対1を再現。
負けるはずがないのさ状態になるけど使ったら負けな気分になりますね。
それと、習得技がだいぶ変化してどのポケモンも強化されているのに、
Lv30台での火炎放射が没収された挙句に炎の牙も弾ける炎も火炎車もないため、技威力が貧弱なリザードンはすごい弱体化の例だと思う。
本編のゲームバランスについてはあらかた書いたので、ここからはポケモンのかわいらしさの話です。
きゅうりちゃんかわいいから刮目して(うっかりミスしながら) #ピカブイ #NintendoSwitch pic.twitter.com/sgiUYZzIn1
— victbot意識 (@ictbongle) 2018年11月18日
怖いよ... #ピカブイ #NintendoSwitch pic.twitter.com/Z3OSPANgkc
— victbot意識 (@ictbongle) 2018年11月20日
一挙一動がかわいいサンドのようなポケモンもいれば、フレーバーに沿った動きで驚かせるゴースのようなポケモンもいる。
この連れ歩きが本作最大の特徴でしょう。
ピカチュウに始まり、DPのふれあい広場とかありまして、そしてHGSSの連れ歩き。
本作で連れ歩くポケモンは相棒や並び順に関係なく指定できるのでまだるっこしい縛りはありません。
さらにそのすべてが3Dで作られています。
歩く速度が遅いヤドン、逆に速すぎるマンキー、転がって移動するゴローン、上に乗って移動できるドードリオなど、3Dならではの表現がふんだんに盛り込まれています。
移動中のリアクションも相まって、歩いているだけで楽しいと思えるようなシーンがある。
そんな連れ歩きシステムが楽しい一方で………明らかに作り込みが浅い。
たとえば……
・段差を下りられない(プレイヤーが下りる→ポケモンがいったんボールに戻る→プレイヤーの後ろへ再度ボールから飛び出すの流れになる)。たとえ、飛行ポケモンであっても。
・プレイヤーに最短距離で近づこうとしているので、引っかかると延々とその場で足踏みする。
・プレイヤーがすれ違おうとするとボールに戻る。
・大型ポケモンは狭いところを通ろうとするとすぐにボールに戻る。タマムシシティのポケモンセンターの通りでもボールに戻る。
・乗れるポケモンは人とか障害物に当たるとすぐにボールに戻る。釣りの名所とかはまともに移動できない。
言ってしまえば些細な点です。些細な点ですが、大きく没入感が削がれます。
百歩譲って、「飛行ポケモンに乗っているのに池の上を通れない」は許せますが、
「ケンタロスに乗って段差をぴょんぴょん飛び降りるぜ~~~!!!」とかみたいなことができないのはどう考えても寂しいし、
机とか椅子に引っかかってバサバサと翼を動かすゴルバットの悲惨さは語るに尽くせないです。
自分はボールに逐一戻るモーションが嫌で嫌で仕方ないので、無意識的にポケモンに合わせて歩いているような気もします。
思えば、SMのポケモンライドではライドポケモンに乗っていると狭いところを通れなかったりしましたが、
ライドポケモンは呼び出さなければ出てこないのに対し、本作での乗れるポケモンは自動で出てくるので、狭いところを通れないと不満になる(狭いところを通ろうとすると別のポケモンを連れ歩き指定する必要がある)……というのがこの仕様のあたりなんでしょう。
その代わり、連れ歩きの楽しさが損なわれた……って、見事なくらいのあちらが立てばこちらが立たず具合です。
もしくは、HGSSの頃は2Dだったのでグラフィック上はつけていた嘘(ポケモンとノーモーションで入れ替われるし、段差を飛び降りるモーションは作らなくてもなんとかなる。大きなポケモンが道を通れないこともない)が、
3Dになったことで一気に無理が出てきたと思うと、本当に世の中うまくいきませんね。でももう少し何とかしてほしかった。
そして、相棒ポケモンとはポケパルレ的な触れ合い機能があります。
遊びとしてはJoy-con操作が加わり、手でNADE-NADEしているような気分に少しなれました。
さらに相棒はボイスがある上に多岐にわたる仕草があるため、結構楽しいです。ケモナー大歓喜。
……もっとも、これができるのは相棒ポケモンだけですが。
「きゅうりちゃん(サンド)をNADE-NADEできないゲフリなんて燃やしちまえー!」と言うのは冗談までにしておいて。
実際問題、本作に登場するポケモンはアローラの姿を含めてもたった170匹くらいで、さらに連れ歩きではポケパルレでの専用モーションや鳴き声が見られるのを考えると、導入しようと思えば(相棒ポケモン並の作り込みはなしとして)導入できたんでしょうが、相棒を際立たせるために削ったのが真相だと思います。
こんなにかわいい相棒ですが、相棒しかかわいがれないのは、飽きます。
ピカチュウはかわい~~~~~ですが、きゅうりちゃん(サンド)もかわい~~~~~~ですし、たまにはベトベトンも撫でてみたいです。
どうせこの相棒パルレを開いてもNADE-NADEできるのは相棒ポケモンだけで、それだけだったら別にやらなくてもいいかなって気持ちになります。
本作の相棒ポケモンというシステムは、「進化できないけどめっちゃ強いし専用技も多い」という立ち位置をしていて個人的にはかなり好きなんですが……。
あと、ポケモンGOにポケパルレがあったら、それはそれで楽しいと思うんですが、どうしょうナイアンテックさま(唐突)。
まとめると、「ゲームバランス中々違ってて面白いし、いろんなポケモンを連れ歩ける楽しさは確かにあるけど、細かに引っかかる点が多いのはゲフリクオリティ」な具合のゲームです。
救済措置が豊富で、プレイしている面では歴代ポケモン随一の楽しさ。
ただ連れ歩きでは残念な面が散見されるなど、もうちょっとなんとかしてほしかった感じ。
聞くところによればピカブイは制作期間が従来の半分だったとか。
それはまあ大変だなとは思いますが、逆に言えば「十分な制作期間があれば、連れ歩きの不満や151匹のポケパルレもしっかり存在していたのかなあ」と思うとやりきれない気分です。
連れ歩きやポケパルレはその開発期間なりの判断なのかもしれませんし、今更わざわざ連れ歩きやポケパルレの更新データが出てくるとも考えられません(だってゲフリだし)。
大人の事情とかあるにせよ、ゲームをやっていてこれだけは直してほしいって部分があった時、たとえばもたとえばですが「1万円でも10万円でも100万円でも出すからなんとかして」って言っても、聞き入れられるようなところがなさそうなのが地味に悲しいんですよね。
ニコニコみたいな、「俺たちの課金がサーバーの改善よりもしょうもないイベントに使われた」とかの、受け取ったお金をどうするかは開発側の完全な自由ですし。仮に5000兆円出します!!!!!!って人がいても、直すかどうかは公式の匙加減。
面白いゲームってダメなところを隠すのがうまいというか。
BtoWでは「敵の種類が少ないのがイヤ」って思いましたが、遊び続けていると「敵の種類が少ないなりに味が出てるな」と思えたので、そういうのだったら別にいいんですよ。
このポケモンだって、敵のレベルの上がり具合を様々な救済措置やレベルの高いポケモンが捕獲できることで誤魔化していますし。
ただ、相棒パルレは、「相棒しか撫でられないのは相棒の存在を主張してるけど、それはそれとして他のポケモンNADE-NADEさせて」ってなってきますし、連れ歩きのダメなところは単純にダメなのでダメです。
逆に言えば、ダメなところを隠さず、プレイしていてそこに味を感じられないと、ダメだなーって思えてきちゃうんじゃないでしょうか。言ってみればソシャゲーのダメなところって明らかに都合が見えてるし……。