ウツボよおどれ

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最近見てるアニメについて

 

・逃走中 グレートミッション

このアニメについて語るにあたり、ある程度視聴していたデジモンゴーストゲームについても触れておきます。

 

感想は、「毎回1話完結だと次週を見る楽しみがない」の一言です。

前作の『デジアド:』はストーリー性がありながらもどうにも話運びに違和感があってスプラッシュモンとかのあたりで切ったのですが、だからといって次作が1話完結なのは右から左に極端すぎる印象がありました。

前回の話も今回の話もメイン3人かサブキャラが発端となってデジモン騒動に巻き込まれ、実はデジモンは誤解してたり明確な悪意を持っていたりの差異はあるもののなんやかんや解決。で、次の話もその次の話も、またその次の話も同じ調子。

新テイマーが出たりとか重要なアイテムを集めるとか四天王的ポジションが登場するとか、そういったイベントもありませんでした。

キャラはいいし、話も基本的にはよくできている。おなじみのデジモンが意外性のあるポジションで登場する点は確かに良かったです。

けれども、次の話を見たい欲求が出てこないのは視聴意欲を削いでいくばかり。いったん視聴を切った人が戻ってくるのは容易ですが、戻ってくるための導線は無いなと思いました。

放送が終了してからポップアップストアへの展開に乗り出しているのも謎・謎・謎です。

 

 

 

対してこの『逃走中』ですが、ゴスゲよりもよっぽどクセの強いアニメに思います。

Twitterを検索するとアニメ公式のツイートは全然RTされておらず、むしろ逃走中関連の他の話題や「事件の犯人が逃走中」みたいなツイートばかりが出てくる始末。

 

www.toei-anim.co.jp

 

 

で、アニメ本編のあらすじをざっくりと述べると、1話は「主人公の颯也が貧民街を抜け出して逃走中に参加します」な感じです。

ここまではまだいいのですが、2話は逃走中の舞台である過去世界の渋谷に怪獣が出現したために怪獣の手から人々を救うミッションが実施され、3話にいたってはサブタイが「食い止めろ!伝説の破壊神」です。これ逃走中のアニメですよね?

そこから7話にかけてずっと怪獣が出ています。

逃走者は怪獣の進化をミッションで抑制し、怪獣討伐のためにミッションに参加するものの、しぶとく進化しながら攻撃を凌いで場を持たせてくれます。なんなんだこのアニメ。

 

「怪獣の攻撃に一般人が巻き込まれるもののそこまで致命傷ではない」「怪獣の一撃に逃走者が吹き飛ばされるが、吹き飛ばされた先にハンターがいてキャッチしてもらえたので無傷(でも確保された)」という描き方もどことなくカオスです。

ハンターはちょいちょい顔を出して適当なタイミングで逃走者を捕まえていく存在に過ぎず、本家以上に存在感が希薄です。

プリキュア仮面ライダーは敵を倒せばいい、原作付きは原作をそのままなぞればいいと、これだけやっておけば間違いはないフォーマットはあるのですが、この逃走中においては制作側も何を道しるべにすればいいかわかっているのかわかっていないのか、とにかくかなり奇天烈な内容になっています。

 

 

 

少し立ち止まって考えてみると、本家とアニメの最大の違いは「我々が逃走者のことを知っているか」になります。

本家の方はお笑い芸人、スポーツ選手、アイドル、Youtuberなどが出演し、各々の動向が常に描かれます。

特に最新の回では、22万円分の1円玉を運んだ分だけ賞金がアップする無茶ぶりミッションが下されました。

そこに「クズキャラで有名な岡野(芸人)が必死になって運ぶ」「小銭を詰めた重いバッグを持とうとした女性を男性イケメンアイドルが見かねて代わりに背負う」といった模様があったり。

ほかにも他の参加者を見下していた毒舌芸人があっさり捕まったり、ハンターを止めるアイテムの使い方を間違えて捕まってしまうなど、リアルの番組ならではの風景が見られました。『逃走中』の面白さはこのリアルの人間ならではのドラマにあると思います。

 

アニメのほうはそうした描き方が難しいです。

逃走者は実在人物ではなく全員オリジナルキャラです。キャラデザが『ぬ~べ~』の岡野先生なのもあって、20名の逃走者はシンボリックな設定をされています。スポーツ選手は熱血で男気溢れていて、美形キャラはわかりやすくナルシストです。

また、日曜朝9時のフジ枠なので声優陣はきわめて豪華であり、メインキャラは森久保祥太郎さんや井上麻里奈さんや置鮎龍太郎さん、サブキャラも石田彰さん・小林ゆうさん・草尾毅さん・檜山修之さんと声優にわかの自分も知っている方々が名を連ねています。

しかし、過半数の逃走者は誰が誰なのか未だにわかりません。横文字のネーミングが多いこともありますが、サブ逃走者は脚光を浴びた回でハンターに捕まりがちなのでどうにも記憶に定着しません。挙句、8話からの新ゲームではまた5人前後の新たなサブ逃走者が登場しました。

また、本家では実在のテーマパークやショッピングモールが舞台なので逃走範囲のマップが頻繁に表示されるものの、アニメにおいてはそれがありません。3話でのビルを探すミッションはキャラが推理する姿を見るだけで没入感なく終わりました。

となると原典と異なる面白さを出す必要があって、そこで選ばれたのが怪獣になってしまうのですが……。

 

一応、本家ではアニメ放送開始に合わせてコラボ回を放送するものの、まだ放送開始したばかりだったためか、その内容は「主人公のクローンが出てくる」「作中に全然登場しないuberバッグをミッションに使う」「登場するアニメキャラは2人のみ」「ご当地怪獣が出てくる」と、限られた情報の中からかき集めて苦心しながら作った感が否めないものでした。

 

 

 

一番面白かったのは、4話においてのホーミーの裏切りです。

ホーミーはトランプ使いの美女マジシャン、颯也をちょろっと手助けするキャラクター。

 

「特定のアイテムを3つ持っていくことで怪獣の進化を抑制し、おまけにハンター放出を阻止できる。ただしそのアイテムを使えば自首できる」というミッションの中で逃走者は一丸になってミッションに参加します。

1つ目のアイテムも2つ目のアイテムも成功。そして最後のアイテムはスポーツマンのキャラが奮闘して持ち運ぶものの捕まってしまい、アイテムはホーミーの手に託されます。

颯也はホーミーがミッションを成功に導いてくれると確信しますが、ホーミーはアイテムを使って自首。

実はホーミーは義手であり、より高性能な義手を求めてどうしても賞金が必須だったのでした。

しかし、自首する瞬間にハンターがやってきて捕まり自首失敗。おまけにヒロインのルナは怪獣の攻撃に巻き込まれてハンターに確保され、そこに颯也が絶望するスピード感。

 

あまり予想していなかった展開なので一気に引き込まれました。まさかトランプ使いの謎のマジシャンが裏切るとは思わないじゃないですか。

次話では復活ミッションが実施されるものの、捕まった他の逃走者がホーミーを糾弾したりするシーンはなかったのがちょっともったいないなと思いましたが。新ゲームには参加できているのか……?

 

 

・ひろがるスカイ!プリキュア

丁寧に作られた手堅い出来だなと思います。

昨年のヤムヤムのことを考えるとキュアバタフライが遅すぎる……というか追加戦士枠だったんですね。

色々言われていましたが、スカイランドに戻るあたりの話では変身できない仲間としてあげはさんの存在を大きく感じました。

 

 

ここはもう愚痴ですが、自分はアニメをあまり考えずに見ています。

あまり考えずに見ているので上述したような平坦な感想しか出てきませんが、他人の感想を見てヒくことが増えてきました。

特にプリキュアシリーズは女の子が見るアニメとしての規範となっているせいか、それを強く感じます。

「グレースはダルイゼンを見殺しにしたのでプリキュアとして間違っている」とか「スカイはカバトンを野放しにしたのでプリキュアとして間違っている」とか、ひどい場合は、「グレースはケダリーを消滅させた。子殺しだ」とか。

あとは「サマーが白い服なのはピンクからの脱却」とか「男子キュアのウィングを絡めた描き方が男女平等的に間違っている」とか。

 

 

キャラクターの行動について、プリキュアはすごいパワーを持っていても心は女子中学生なのですべてにおいて正しい判断を下せるものではないと思います。

また、ダルイゼンは生きるべきだったのか、カバトンは死ぬべきだったのか……なんてことはシナリオライターの都合で反転することなのでどうにでも正解は分かれます。

 

また、キャラクターの描写を自分の思想に重ねる人とは正直関わりたくないです。

当時、Twitterのおすすめニュース欄に「トロプリはピンクからの脱却!」というのがずっと上がっていてゲロ吐きそうになりました。なぜか多様性多様性言ってる人に限って多様性の描き方はこうでなければならないと言っており、ループめいた思考に陥っているような気がしてなりません。「男子キュアは生理的にムリだからひろプリは見たくない」と言っている人のほうが素直で誠実だと思います。

ただ実際ウィングにはまだ相方のバタフライがいないこともあってか、スカイやプリズムに比べて損な役回りになりがちな印象を受けます。

 

 

 

話は変わりますが、『Dancing☆Starプリキュア』というプリキュアが発表されました。

舞台の上で、全員男子高校生のプリキュアが、ダンスしたりアクションするようです。

アニメの中で、基本的には女子中学生のプリキュアが、おおむねアクションするのとは結構話が違います。

当然ながら波紋を呼ぶようなテーマの作品で、一応、本日プロデューサーの方のコメントが公開されたりしました。

 

Hugプリのキュアアンフィニに始まり、デパプリのブラぺやマリちゃん、そしてひろプリでのウィングと、男子キュアの増やし方は頃合いを見ながらスローペースでやっておりました。

そのウィングも自分はまだしっかりと受け入れていないし、来年以降の男子キュアの扱いが枷となっているように思えておりました。来年以降ずっと男子キュアが出るのか、出たりでなかったりするのかと。

自分としては別に全員男子キュアがあってもいいと思います。ただ、プリキュアという作品では男子を入れるにあたって慎重に動いていくのだと思っていたところ、裏では全員男子キュア企画が動いていたことには頭を金槌で殴られたような気分になりました。

ウイングが登場したばかりの中ではどうにもタイミングが急で、「全員男子キュアを出すことでウイングを受け入れさせるドア・イン・ザ・フェイスを試みているのか?」とすら感じました。

 

大方、舞台ということもあってそつのない出来で、「前評判はアレだけど見たら案外面白かった」な評価を受けるかと思います。

どうせプリキュアの名を使うのであればキャッチーなタイトルの一発ネタをやってハイオシマイではなく、3作くらいは続くコンテンツになってほしいかなとは思います。

 

 

ポケットモンスター(リコロイ)

今のところはキャラクターや舞台の設定を描くだけに留まっている印象があります。

 

放送前から「謎のペンダントを持つリコ!」「謎のボールを持つロイ!」「戦う博士フリード!」「謎の悪の組織アメジオ!」とキャラの情報はたくさん出ていましたがキャラ以外のことがあまり触れられていないのが気になっていて、放送開始してから1ヶ月経ってもキャラの解説に追われているのが余計に気になります。

悪の組織のエクスプローラーズが謎めいているのはいいですが、味方陣営のライジンボルテッカーズはフリード博士の説明不足もあって何を目的にしているのかがまだよくワカっていません。

ジムを巡ったりすべてのポケモンに出会うとかではない、プレイヤーとはまた異なる目線での夢をかなえるために旅に出るのがサトシとの差別化なんでしょうか。描くのが難しそうな内容ですが今後に期待です。

 

 

一方で、5話においてはリコのバトルが勝利したという結果を残してすっ飛ばされ、RBのメンバーは悪の組織の1人にすら手も足も出ず、敵前でロイが長い歌を歌ってホゲータが炎を使う流れには強引さがありました。

ロイが歌うシーンは自分の趣味に合わなかった以上に、その間に敵が何もせずに無反応だったのが気になりました。

リコもリコで、1話でサイドンを翻弄して5話では上述の通りに完勝した一方、最新話の冒頭では考え無しに技を連発することしかできていなかったのが気になりました。

 

また動画配信者キャラのぐるみんですが、ハイテンションすぎて何を言っているのかわかりません。そのハイテンションさで次回予告の役も担いつつも、実際の話の内容は何かとこじんまりとしがちなのでギャップがあります。

確かXYや新無印のころにも画面に顔が写らないがとりあえずハイテンションに語るキャラがいた覚えはありますが、音声だけハイテンションだと笑いにくいです。

 

 

マリー&ガリー

 

lineup.toei-anim.co.jp

なぜか最近になってYouTubeのオススメ欄に出てきたアニメです。それをふと見たところめちゃんこ面白いと思いました。

今から13年ほど前にEテレで放送されていた5分枠の教育アニメで、「ゴスロリファッションで化学嫌いのマリーが科学者ばかり住む街・ガリトピアに迷い込む」という内容です。

 

教育アニメとは名ばかりの中々にネジが飛んだ内容で、ガリレオはダメなおっさん、キュリー夫人は熱しやすく冷めやすいキュリー温度を体現した性格(CV:野沢雅子)、ニュートンはイケメンだけどリンゴ好き、フレミングはラッパーでヘルツはラーメン屋、ダーウィンに至ってはロボット……というFGOもびっくりのキャラ設定です。

肝心の科学部分もまあまあ中々に適当で、5分中1分がOP&ED、30秒が科学ネタ、残り3分30秒はゆるいギャグくらいの印象です。

というか主人公のマリーの声優は千葉千恵巳さん。キャラデザは『ハートキャッチプリキュア!』や『おジャ魔女どれみ』の馬越嘉彦さんということも相まって、まあやっていることはどれみです。

けどマリーの演技はどれみとはだいぶ異なり、テンション抑えめで常識人寄りなのが結構好きです。

 

自分はこのアニメが肌に合うと思いました。

舞台のガリトピアは基本的になんでもアリなので不自由なくギャグができるし、1話あたり5分なので見ていて疲れない。

何よりギャグのテンポがいい。ここ最近はとにかくギャグを濃い目にしたネタ要素まみれの作品が若干胃に来るようになっていました。具体的に言えば『ヘボット!』とか『ボーボボ』とか東映特撮みたいなやつ。

このアニメにおいてはぶっとんだ要素はないけれどもミニマルにまとまっていて、それが視聴していてなんだか心地良いな……と思うなどしました。