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デジモンアドベンチャーtri. 第6章の感想

 

 

 


デジモンアドベンチャーtri. 第6章「ぼくらの未来」!
最初は5月4日公開と勘違いしていてパソコンの前で?マークを浮かべていましたが、
とりあえず日付が変わってすぐに視聴しました。

ここから全編ネタバレムーブです。











点数表記は上から目線なような気がしてあまり好きではないので、言葉で印象を語るなら、
「思っていたよりは良かったかもしれない。全体を通してみるとかなりひどい。ただtriの中では相対的にかなりマシ」といった印象です。感想書いている最中も「中盤からはまあよかったんじゃない?」って感じです。
これまでは1章そこそこ、2章最悪、3章苦痛、4章まあまあ、5章苦痛といった具合で、
並べると、4>1>>6>3>>2>>>5な感じになるでしょうか。



視聴中に書いていた覚え書きと部分ごとの再視聴を基に箇条書きで書いていこうと思います。こういう時レンタルは便利です。
まとまりが悪くてスミマセン。

・結局、最後まであらすじの手抜きさは変わらず。
「太一たちは誰と戦っているのかわからなくなっていく」とか言い方考えて!

・ヒカリはメンタルが独特なキャラとはいえ、ちょっとなあ…
太一が死んでしまったと思い込んだことで心神喪失状態にあるのはまあわかるけども、
あの様子はタケルから見て「全部ひとりで抱え込んでいる」となるのか?
ヒカリにとっての試練が『最愛の兄が死んでしまった』とするならば、太一が復活した時点でそれも解消されて。

・ギャグシーンに時間を割くな。

・あまりにも止め絵が多いせいで『チャージマン研!』のそれに思える。

・光子郎が現実世界に戻ることを提案し、実行した上でヤマトが太一を探したい思いで足を止める。そして空とイチャつくけど…
あの状況で生きていると考えることが無粋だし、ヤマト以外誰も太一のことを気にしていないのでは?と思える(他の子供達が太一のことを忘れて前向きになってるとしたら、ヤマトのメンタルが貧弱すぎる)。
ピヨモンが2人が立ち止まったことをその場ではスルーしていたのもちょっとどうなんだ。

・ガブモンが相手を崇拝するタイプのヤンデレくさい。でも進化しても他のデジモンと変わらない活躍だったし、ヤマトが宇宙飛行士を目指す動機にもなってないからあんま意味なかったね。

・偽ゲンナイときたら散々顰蹙を買ったデジモンカイザーの姿で小物くさい行動をしてる上に、わざとらしくクネクネした動きをしているのが気持ち悪いどころの話ではない。本当になんなんだろうねこのキャラ…
「過去作のキャラと同じ姿」「気色悪い怪演と動き。オカマを抜いたエテモンみたい」「相手をバーカバーカと罵るばかりで基本的に小物(そんでもって子供達からはほとんど取り合ってもらえていない)」「西島や太一を殺す?つもりで、実際西島が死んだ」と、敵キャラであることを考慮してもいいところが見つけにくい。
自分は悪役がお咎めなしな展開でもあんまり気にはしないけど、このキャラは例外な気がするのでなんらかの罰はほしかった(イグドラシルがシャットダウンされた影響は受けているかもしれないが)。
なんか、自分は「小物っぽい性格をした、強さに安定性のない強キャラ」みたいなのが好きではない。

・ここにきて八神父と(おそらく)泉母が初登場……遅くね。
アークオルフェノクでも出てきそうなあの避難場所は埼玉県のほうにあるらしいけどお台場にもあるの?

・「あーあ、ワープ進化ないのって嫌だなあ」と思ったら完全体で立ち向かうとは予想外だったよ…(成熟期でないだけマシ?)
究極体になっても何もできずに一蹴されてしまう始末。
太一、ヒカリ、あとタケルがいない分をどうにか誤魔化して戦ってほしかったのに。

・来るとは思っていたものの現実世界のリブートが。
とはいえデジタル機器だけが壊れるってなんだかしょぼい…。『のび太と雲の王国』で天上人が地上人は原始時代に帰れと言っているのと近いような気がした。
というかなんでもかんでもシャットダウンとリセットで解決しようとしているのがさすがに無能。

・光子郎が世界を救う方法を探しに1人離れる。
けど、その前の電気水道……と並べるセリフのせいか、「インテリキャラが目の前の状況を受け入れられずに逃げ出した」印象がなんか強かった。
テントモンがリブートで記憶を失っている一方、ピヨモンはヤマトがバンドマンであることをしっかり認識してたの、1本の映画として見てもさすがにわけがわからなくなってきた。
えっ今回も烏龍茶飲んでいいのか! 気にするな今までの分も飲め……

・ハックマン「海におびき寄せることはできるか?」
芽心「(え?今わたしに話しかけてたの…?)」

・太一「大輔!みんなも!」
とか言われてもデザインをぼかしてるから意味わからねーよ!バカなんじゃねーのか!ナノモンの群れかと思ったわ!
02勢のフォローはされたけど、「イグドラシルの計画に気づいたって何」「なんで殺されているのではなく保管されてるの」「情報管理がガバガバ」「現実世界に行けば大丈夫」「なぜ転送装置が6つ?(5つ目に入っていたのは真ゲンナイか遼?)」「なぜ地割れからここに(偽ゲンナイが連れてきた?)」「デジモンどこ」って本当に何…?
光子郎も太一が大輔たちを助けたってことをどうやってキャッチしたんだ。

・西島が死んでしまいました。えーっ!
子供たちやデジモンと違って極端なブレや謎が少なく、今後活躍する機会があると思っていたのに、きわめて雑な扱いでの死亡だからさすがに残念だ。まあ血まみれの時点で死亡するものだと思っていたけど。死に方が偽ゲンナイの手にかかってなのもあってひどい。
太一が外交官になった理由や、ずっと寝てた大輔たちの救出に人命を伴ったのも無駄に重い。

・怪獣オルディネモンは芽心に反応する(ヒカリには反応しないのか?)、あんまり頼りにならない軍力……これは怪獣映画か?

・成熟期4匹→ワーガルルモンのみのバンクで「これは完全体進化連打で時間稼ぎか?」と思ったらそのままの状態で突撃。triは常に自分の予想を超えていく。
しかも、数の不利があるのにもかかわらず、究極体と違って瞬殺されることなく奮戦。あのさあ…
ミミの「究極進化もできない…」ってどういう理屈?

・デビモンに瞬殺されるホリエ。
あの…冗談抜きで、エンジェモンがデビモン系特効で、ホリエが最終話目前で登場した最強の一角であること、わかっていらっしゃる?

・オルディネモンに倒されたあと、自衛隊の攻撃に苦しめられるパートナーデジモンたち。
でも自衛隊の攻撃が普通にデジモンに通用してることもさながら、自衛隊の心情がわからない(本当にこれが自衛隊なのかもわからない)。そのくせ謎の電磁ネットも使いだす謎のテクノロジー
パートナーデジモンたちは最終進化してなかったし、オルディネモンには究極体の攻撃すら通用しないので、子供達の言葉も空虚に響く。

・光子郎がリブートを回避しようとした際に、メイクーモンの中に全デジモンのバックアップが封入。
その鍵を開けるのは芽心が初めてメイクーモンに教えた「だんだん」でした…
まあ以前からの伏線が活かされた…ってことなんだろうけど、この結末ありきで話を考えていた感のほうがずっと強い。まあ記憶が回復したのはプラスマイナスゼロなりによし。
記憶を取り戻したデジモンたちは究極体に…なんで最初からならなかったの?
ピヨモンは空のこと忘れてたんだね…でもヤマトのことは忘れなかったんだね。

・リブートからの復元によってテイルモンが…何?
そしてオルディネモンの中から出てきたデジモンたちがリブートの記憶を取り戻したとか言われるものの、ちょっと意味がよくわからないです。
オルディネモンが安定と調和を取り戻そうとしてる!…って何?
エスモンのおかげでテイルモンは助かったもののオルディネモンは変なまま。…は?
そこそこいいアニメ・特撮映画でも「???」ってなるシーンはあるけど、そういうのって小説版とかで補完されてるのに、triはそれらがないのでフォローできないのね。

・太一の現実世界帰還、太一再登場、芽心のパスワード入力。
いずれも無音になるけど、いいであろう演出も3回やるとバカになるって2章で学ばなかった?
太一の再登場だって、ここまでずっと出ていないのなら感慨深かっただろうけど、無事に帰ってきたことは視聴者からすればモロバレ状態だし(作中でも地割れに呑み込まれてからせいぜい3~4時間程度しか経ってないだろうし)、超人的な身体能力で変な意味でびっくりした。

・なんかウォゲを変になぞったシーンが。

・オメガモン復活!オメガモンマーシフルモードに覚醒!腰を筆頭に針金体系だけどまあかっこいいんじゃない?究極体たちの戦闘シーンもそこそこ迫力はあったと思う。

・ヒカリ「誰の心にも光と闇はある!私は光を信じていたい!メイクーモンを助ける方法を探して!」
太一「お前はそのままでいろ。俺を憎めばいい」
ヒカリ「私、もうお兄ちゃんのこと許さないと思う。だけど、だからこそ私もお兄ちゃんと戦う」
のくだりは、メイクーモンを殺す太一を許さないうえで、自分も兄と同じ業を背負うということなのか。
それでも「私は光を信じていたい!」がなんだかもうよくわからない。まあこういう文脈読み取るのは得意じゃないので変な解釈になっているかもしれない。

・それでも子供達はメイクーモンを殺すことに対する罪悪感があったが、苦悶の表情でいよいよメイクーモン殺害。
しかし、太一はさっきまで誰と戦っているのかわからない状態で、そこから一度は決意したとはいえ、自分がいなかった間に起きた状況の変化にも揺らがずキリングモードなのは色々と凄まじいというか。ここで迷われても困るが。

・芽心は何もしてなかったとはいえ、自分のパートナーがイッちゃってる子であろうとも接し続け、殺す判断が長い間できずにいよいよ殺害。パートナーを失ってしまう、作中でひたすらに報われない感じ。
それに比べて、ゲンナイは傷ひとつなくトリックスター的に優雅に退場するんすね…製作のお気に入りとか?ははは。
姫川は…うん。

・太一は外交官を目指すのか勉強を始め、ヤマトは宇宙飛行士にと一応02ラストに続く結末。
だけど、太一の赤面はむだにひんしゅくをかいそうな…



【以前予想したtriに求める要素答え合わせ】

・芽心とメイクーモンの関係は修復できるのか。
→○ メイクーモンは死んだけど正常な状態で会話することはできた。

・選ばれし子供達はどれだけの成長を遂げることができたのか。
→△ 第6章で大きく何かが変わったのはメイクーモンを殺そうとしたヒカリくらい。
太一は西島の言葉を受けたとはいえ、メイクーモンを殺す覚悟は第5章でついていた感じなので変わった気があまりしなかった。
ヤマトも太一の代わりになると意気込んでいたものの、そこまで活躍する場所がなかった。

・ここから02の最終回につながることがあるのか。
→○ 太一が外交官になることが示唆され、ヤマトが宇宙飛行士になるとつぶやく。

・各キャラの恋愛状況はどうなるのか。
→△ 太芽、ヤマ空はまあ回収。タケヒカ、光ミミ、丈と彼女などはナシ。

・02勢は回収されるのか。
→△ 文字通りの”回収”でしたね。

・そもそも、「tri」世界はどんな世界なのか。
→△ 02キャラが存在していることは確実なものの、子供達以外にデジモン所有者がいないちぐはぐ世界なのは変わらず。

・サブデジモン・主人公たちの親類・エージェントはどのように扱われるのか。
→△ 太一パパと泉ママ登場。それ以外はなし。

・民衆の反デジモン感情は修復に向かうことがあるのか。
→△ まあ、反デジモンが続いているってことは触れられてました。

・ホメオタスシスやイグドラシルや謎の男のうんぬんかんぬん。
→△ ホメオスタシスイグドラシルを処理、謎の男は…

・姫川や西島はどうなるのか。
→△ 姫川ァ!

何ひとつできてないところはなくて、危惧していたことが全部少しずつ回収できているのが結構な救いだったかと思います。
総合的にすっきりしたような気はしますが、回収したからといって別に面白いわけではなかったですね。なんだか自分が悪いことをしたような気分になってきた。

第6章単品では正直面白くはありませんでした。視聴開始10分で心がボロボロでした。グロやホラーのない映像作品も内容によっては人を痛めつけることができると思いました。
褒めるところがあるとするならば、リブートから回復したあとの戦闘シーンの迫力と、悩んでばかりのシーンがなくてみんなそこそこ前向きで話が進んでいったこと、あとは自分が期待していた点に適当ながらも答えを出してくれたことが数えられます。
なので、リブートから回復したシーンから視聴すれば点数としてはまあよかったんじゃないでしょうか。それらだけでも2章3章5章よりマシです。
02勢やオルディネモンに関することも意味不明ですが、多分これは別途解説がないとわからないものなのでは。
(漫画版・小説版などでフォローできるものならしてあげてほしい)



もうご存知の方は多いと思いますが、昨日のイベントの場でデジモンの新展開が発表されました。
最終章の劇場公開前日に続編の存在を匂わせるという行動は、まあ実際最悪の極みです。
少なくとも公開前日にTwitterでばら撒くのはおかしい。

triの公式アカウントからの発信であること、最初に発表されたビジュアルがアグモンであること、会場ではアグモンが「劇場で会おうね~」と言った(らしい)ので、悲しいことにtriに関係する劇場映画なようです。
姫川やゲンナイなどにケリをつけずに終わっていたのが伏線になるかもしれません。
ただ、triが第6章まで制作環境がゴタゴタだったこと、下請けの颱風グラフィクスが制作部閉鎖(らしい)ので、さすがに制作チームなどは変わるんじゃないかなと思います。
そうなれば作品としてまともになるんじゃないかなと思いますが、そうして裏切り続けてきたのがデジモンなのでにんともかんとも。