ハーピィ!リゾネーター!ガイア!サンダー・ドラゴン!オノマト!環境にはこいつらばっかりだ!
マリシャス・ベインさえいればこんなことには。えっ、次は先史遺産!?
そんな中でふと見つけたデッキが龍亞の使用したディフォーマーです。
《D・モバホン》の効果を使えば無償で場のディフォーマーを1体増やせます。
半面、サイコロで出た目に左右されてしまうので、不安定です。
また、モバホンの効果を安定して使用するためにはデッキ内のディフォーマーの比重を増やす必要があるのに、
ディフォーマーは全体的に防御力がかなり貧弱で、壁としてそこそこのスペックがある《D・ステープラン》は実装されていません。なぜだ。
そんなディフォーマーデッキをしばらく使ってみての感想です。
■戦術1.ディフォーマーを駆使して高速展開し、シンクロモンスターで相手を倒す。
《D・スコープン》を使えば手札1枚からレベル7シンクロが出せます。
また、《D・スマホン》は縛りの緩い特殊召喚が可能なチューナーで、容易にシンクロに繋げられます。
スマホン+レベル7シンクロで、2回攻撃できる《B・F-降魔弓のハマ》もかなり簡単に出せます。
困ったことに、龍亞の切り札であるパワー・ツール系列は使いにくいです。
リンクスではデッキ枚数が少ないので、運用に多数の装備魔法が必要な《パワー・ツール・ドラゴン》は構築が難しくなります。
《機械龍 パワー・ツール》は装備魔法メタのように見えて大体の装備魔法活用デッキに対して無力ですし《ダブルツールD&C》すら装備できません。なんなんだ。
少なくとも後者はこのデッキでは検討しません。
※ブラボンを入れたデスペラデッキであれば、種族と属性がデスペラに繋がる上に、装備魔法を数枚入れればドロー効果も活かせるのでなんとか採用できないこともないかと思います。
■戦術2.《D・ボードン》《D・ラジオン》+αを並べて直接攻撃で瞬殺。
ディフォーマーに直接攻撃を付与する《D・ボードン》と、ディフォーマー全体を強化する《D・ラジオン》を並べることで、3100ものダメージが叩き出せます。
そこにモバホン・スマホンを追加すれば4000丁度です。
かなり強力なコンボではあるものの、場にモンスター3体を並べてワンショットキルというのは非現実的で、正直言って狙えたものではないです。
運よくボードンとラジオンが並べられることを祈りましょう。
■スキルについて
せっかくディフォーマーを使うので、龍亞で考えます。
ただ、龍亞はリンクスでもかなりスキルが貧弱な部類のキャラで非常に選択肢が乏しいです。「ディフォーマー・ドロー」とか「ディフォーマーこいや!」すらない。
・勇気と力をドッキング!
デッキに《D・リモコン》2枚と《パワー・ツール・ドラゴン》が増えます。
リモコンは各種ディフォーマーを安定供給できるものの、初手では腐り、召喚権の使い方が少しむずかしくなります。
デッキ枚数が増えてしまうのもネックですが、デッキを回る力があるモバホン・スマホンがあるのであまり気にならないかと思います。
PTDは装備魔法を使わない限りは効果も使えません。
ただ、ハマを出す際の経由点になるという最低限の役割は担えるので、その分だけEXデッキに余裕ができるという、わずかながらの強みがあります。
・イクイップ・チェンジ
装備魔法専用の手札交換スキルです。
PTDを採用して複数の装備魔法を入れるのであれば採用の余地があります。
・イクイップ・リターン
発動するころには負けてる。あかん。こりゃあかん。あかんわ。終わった。
・LP増強α
若干の延命ができます。
たかが1000と侮るなかれ、4000ぴった死狙いのコンボから命からがら生還できることもあります。
また、ラジオンを採用する場合に、《エンシェント・ホーリー・ワイバーン》のステアップを狙えるという局所的な強みがあります。
・ドローセンス:地
ボードンなどを入れなければモバホンを確定でサーチできます。
・レベル上昇
レベル1、3、4にチューナー・非チューナーが混在するデッキなので無限の可能性があります。
一応、モバホン・スマホンしか場におらず、構築が純ディフォーマーの場合は星6シンクロまでしか出せない点には注意。
・根性
発動しても、1度しか特殊召喚ができなくなるので、往生際が悪くなるだけ。
■メインデッキ
・D・モバホン
今日も元気にダイヤルオン。守備表示の効果は気休め。
・D・スマホン
墓地コストが必要なので事故要員になりかねないものの、爆発力の要なので必須です。
・D・スコープン
攻撃表示の効果を使えば召喚権1つだけでレベル7シンクロ可能。
守備表示の効果はレベル調整用。
どちらを使っても優秀です。
・D・パッチン
攻撃表示の効果は《弩弓部隊》。
仲間のDを除去に変換できるものの、除去した後に次の手を打たないと大したリターンにならないです。
・D・クリーナン
守備表示でのみ、相手モンスターを吸収できる優秀な効果。
表示形式の関係で特殊召喚を介したい、レベル1なのでシンクロしにくくスコープンから繋がらないなどの難点があります。
・D・ラジオン、D・ラジカッセン
Dのアタッカー。
ラジカッセンは2回攻撃ができますが、ワンキルするなら装備魔法などでの補助は必須。
ラジオンは全体強化なので単体でもそれなりに機能しますが、上級モンスターには勝てないので誤差です。
また、盲点としてラジオンは雷族なので《カラクリ将軍 無零》のシンクロ召喚ができず、《ダブルツールD&C》にも対応しません。
(5Ds初期特有の謎の忖度)
個人的には、ラジオン+ボードン+モハホンorスマホンでワンキルが狙える分、装備魔法なしならラジオンが優勢。
ラジカッセンは装備魔法が必須になるため、その場合はラジオンよりも優先されます。
・D・ボードン
攻撃表示はDに直接攻撃付与。
単純にシンクロするだけだと他のシンクロデッキと比較してパワー不足になりがちなDでパワーを出す源です。
守備表示時の効果ははダブルツールD&Cと合わせれば強いと思いますが、そんな状況があるんだったら殴った方が早い秘密。
レベル3なので回りと合わせにくいのがネックになります。
・D・スピードユニット
場のカード1枚を対象に取る除去。
手札コストは必要ですが、それもデッキに戻して1枚ドローとなるので軽く、非常に優秀です。
・D・リペアユニット、ジャンクBOX
蘇生カードです。
前者はスマホンでサーチできますが、サイクロンで割られます。
後者はサイクロンで割られない代わりにサーチできません。
また、リペアユニットは手札から捨てたDをそのまま出せます。
ラジオン+ボードンのコンボを成立させるためには蘇生は必須ですが、どちらにするのかはお好みです。
・装備魔法
《ガーディアンの力》《団結の力》あたりで。
《ダブルツールD&C》は装備対象が狭くて効果も不安定なものの、バトルフェイズ時の効果無効や攻撃誘導効果でたまに活躍します。
ラジカッセン+ボードン+上記の装備魔法ならワンキル可能です。
■EXデッキ
・パワー・ツール・ドラゴン
世界の平和を守るため、勇気と力をドッキング!シンクロ召喚!愛と正義の使者、パワー・ツール・ドラゴン!
不安定なサーチ効果と恩恵の薄い身代わり効果(悪口)。
サーチ効果を発動させるためには、最低でも装備魔法を4枚は入れておきたいです。
・古神ハストール
スコープン+モバホンやスマホン+ボードンで出せるレベル4シンクロ。
レベルの関係でかなり出しやすく、守りに使えるので必須です。
・A・O・J カタストル
レベル5シンクロ。場に置いてあるだけでそれなりに牽制ができます。
攻めに強いアルマデス、守りに強いアメトリクス、サルベージができるムサ-Cとは選択。何にせよレベル5シンクロも必須です。
・森羅の姫芽宮
場に詰まったモバホンとスマホンを処理するために必須です。
(1)の効果も手札増強or墓地肥やしなのでかなり有用です。
・鬼動武者、カラクリ将軍 無零、ブラック・ローズ・ドラゴン、セブン・ソード・ウォリアー
スコープン+何かで出せるので、レベル7シンクロは複数枚入れておきたいです。
・B・F-降魔弓のハマ
レベル7シンクロ+スマホンで出せるフィニッシャーになります。
2800の2回攻撃+全体弱体化ができるので非常に強いです。
・何かレベル6シンクロ
攻撃表示のスコープンかリモコン+ボードン、スマホン+レベル5シンクロで出せます。
《珊瑚龍》からハマに繋げるならカナディアは入れたいです。
・ライフ・ストリーム・ドラゴン
今度のイベントでUR実装されるよ。
■構築(純ディフォーマー)
スマホンでサーチが効く《D・スピードユニット》での除去とシンクロモンスターで相手の盤面を打ち崩して殴るデッキです。
隙あらば、ラジオン+ボードンを並べて直接攻撃での突破を試みます。
汎用カードを詰め込んでこそいますが、個々のステータスが低く、効果も連携頼みなので、防御力は非常に低いデッキです。
先行初手にモバホンを引き、サイコロの出目がよければEXデッキから何かしら出せます。
《森羅の姫芽宮》で手札増強したり、《古神ハストール》《A・O・J カタストル》を壁にして相手ターンをしのぎたいです。
モバホンが引けなかったり、やくにたたないDを引いた時は潔くあきらめましょう。
スキルは上述しましたが、装備魔法を入れない場合はLP増強αかレベル上昇のどちらかになります。
LP増強αはたかが1000の強化ですが、これで負けを免れることは結構多いので有用です。
封殺力がないため、先行で無理して展開するくらいなら、モンスターを出さずに次ターンに備えたほうがマシなこのデッキでは馬鹿になりません。
レベル上昇はF.A.のせいで使いにくくなりましたが、そのターンで取れる選択肢の数が増えるのでこちらも有用です。
狡猾を1枚抜いて《カイトロイド》でLP調整ができるとベネかと思います。
■構築(PTDあり型)
PTDは装備魔法身代わり効果があるとはいえ、素のステータスはそこまで高くなく、破壊以外の除去に弱いため、出した後は早めにデュエルを終わらせたいところです。
また、装備魔法が増えて汎用札が減るので事故率が上がり防御力が下がります。
相手の引きが悪ければ、団結やガー力やダブルツールつけて殴ってるだけで強いです。
運任せながらも爆発力を備えたカードなので、使っていて楽しいです。
せっかく龍亞を使うのであればPTDを使いたいので、その欲も満たせます。
「勇気と力をドッキング!」を使う場合。
《D・リモコン》は墓地コストで手札が増えるという素敵なスペックを持っているので、初手にさえ来なければ強いです。
墓地に2枚以上のDを落とせていれば、《D・リペアユニット》との噛み合いもいいです。
(1枚はリモコンの効果で除外、2枚目はリペアユニットの発動条件を満たすために必要。リモコンでサーチしたモンスターをそのまま出せる)
ただ、メインデッキ枚数が余計に2枚増えてしまいます。
装備魔法が手札に来てPTDでサーチできなくなる可能性は低くなり、モバホン・スマホンの効果を使える確率も若干上がりますが、
高めのデッキ圧縮能力が犠牲になるという痛いポイントもあります。
明確な利点といえば「EXデッキにPTDが入るので1枚余裕ができる」くらいです。
リモコンが優秀なので、他のキャラのシンクロモンスター追加スキルに比べると旨味は多い方ですが……
■総括
しばらく使いましたが、
・表示形式変更にとても弱い。
・要のモバホンは運任せ。
・PTDで装備魔法がサーチできないとしんどい。
・封殺力ゼロ。相手ターンに動くことができない。
と、厳しい要素が多いデッキです。
波に乗れない時はプラチナ帯でもかなりきついと思います。
厳しい要素が多いと、負けても言い訳ができます。やったね。
運が良ければモバホンから展開し、スマホンでサーチしたスピードユニットやリペアユニットで盤面を回し、
PTD筆頭にシンクロモンスターとか、ボードンでのワンショットを狙えるので、使っていてかなり楽しいデッキの1つです。
主流デッキは動きが固まりがちで、「●●を引けなかったら負け」とか、「1ターン目の強い行動はほぼ固定」と飽きてしまいがちな要素が多いですが、Dは運任せのアドリブ前提の動きが求められるので、刺激の強いデッキです。
半面、運が悪いと本当に何もできずに負けます。負けです。